保護者交流事業(NEW)

2024年10月5日(土)「杉本キャンパスツアー」を開催いたしました。

「建築史家倉方先生とめぐる杉本キャンパスツアー」に参加して
杉本キャンパスに足を踏み入れると、澄み切った青い空に映える真っ白な1号館がまず目に飛び込んできました。左右対称に延びた建物の中央には時計塔がそびえ立ち、その堂々たる風格に大阪公立(市立)大学の歴史と威厳を感じました。この1号館と現在学生サポートセンターになっている旧図書館を、倉方先生が大変興味深いお話を交えながら、案内してくださいました。戦前に建てられた大学の建物の多くがゴシック様式であるなか、1号館にはその装飾がありません。これは大変めずらしいことで、ゆえに貴重な建物であるそうです。さらに、このことは前身である大阪商科大学が、国ではなく市よって設立された象徴であり、合理的であることを優先した結果だということです。そして、倉方先生の「戦前の重厚な建物でありながら、装飾のないモダンなデザイン、その姿はこの大学の学生像と重なるのではないか」という言葉がとても印象的でした。華やかさはなくとも、理性と知性と誇りを持ち、社会のために生きる、そのような生き方に一歩でも近づけるよう、息子にはこのキャンパスで深く学び、様々な体験をする4年間を過ごしてほしいと思いました。
また、先生が建物の歴史的背景、関わった人たちの思い、経済的な観点など色々な角度からお話をしてくださったので、「建築を見る楽しさ」に触れることができました。この経験をきっかけに、近隣の名建築を訪れてみようと思っています。貴重な機会をいただき、ありがとうございました。(経済学部1回生保護者)

<参加者のアンケートより抜粋>
・子どもの入試2次試験会場が1号館でした。初めて見た時に、なんと古い建物だろうという感想を持ち、試験の時に寒くないか?トイレの設備は大丈夫か?そんな心配をしました。倉方先生の講義を聞くうちに、なんと素晴らしい価値ある建物で試験を受けられたのか!なんと貴重な機会だろう!と、180度考えが変わりました。
・知識は、目に見えるものを変化させる、人生を豊かにする、と実感した瞬間でした。帰宅して子どもにもその話をしました。歴史的な建物が保存されてきたことは、学生の誇りになると思います。私も何も知らない人間でしたが、たくさんの方に建物の歴史的価値をさらに知っていただきたいと思わずには、いられませんでした。倉方先生、全ての関係者の皆様に深く感謝致します。ありがとうございました。
・倉方先生の講演 、見学ツアーは建築の知識のない私にとってもとても興味深い体験でした。今回のことを通して建築は歴史や建築家の思いなど様々なことが反映されていることを想像しながら接することに繋がりそうです。先生方やスタッフのみなさま貴重な機会をいただき、ありがとうございました。