2024年11月16日(土)「りんくうキャンパスツアー」を開催いたしました。
最初に、獣医学部長の山岸則夫先生から、獣医学は人間以外のすべての生物を対象としていること、獣医学部では病原体を扱うため制限区域施設への出入りは厳しく慎重を期し、教育のアップデートを心がけ、動物福祉を考慮した世界水準の獣医学を目指しているということなどを伺いました。
続く、獣医病理学教室の桑村充教授による「ウイルスによる動物の病気」についての講演では、スライドを見ながらウイルスとは何かに始まりそれらが増殖し“がん”になるまでの経過と、それを観察するための電子顕微鏡には透過型電子顕微鏡と走査型電子顕微鏡があり、サンプルの取り方が難しいことなどをわかり易く教えていただきました。
その後のツアーでは先生方に案内をしていただきながら、付属の獣医臨床センターでは、クレーンやウィンチのある馬や豚など大動物の診察室・手術室や、犬と猫用の人間の病院さながらのMRI室や手術室などを見学させていただきました。リニアックという最先端の放射線治療装置も導入されているとのことで、まさに高度医療機関の現場といった印象でした。また、飼い主ボランティアさんの協力のもとで行われる診察実習もあり充実した環境で学べることもわかりました。
同じく付属の動物科学教育研究センターは、制限区域施設のため入室はできませんでしたが、厳しい管理の一環ということで廊下に置かれたロッカーの長靴が靴底面を手前にして入れられていたのがなんとも印象的でした。
ほかにも電子顕微鏡室や、ぬいぐるみを用いて手術の練習などをする臨床系実習室、花の手向けられた動物慰霊碑、隣接する大阪府家畜保健衛生なども見学し、生命倫理など様々な学びの環境が整っていると感じました。
座学で教えていただいた予備知識があったこと、ツアー中も先生方から丁寧に説明いただけたことで専門知識がなくてもとても興味深く見学できたように思います。
140年以上という長い歴史の積み重ねに支えられたりんくうキャンパスには、動物福祉を考慮した世界水準の獣医学を目指すという先生方の熱い思いと、基礎から応用、臨床まで学べる環境がぎゅっと詰まっており、今後もここでの教育や人材育成、研究が世の中に活かされていくことを思うとちょっぴり胸が熱くなりました。獣医学部の先生方、そして学生の皆さん、頑張ってください。陰ながら応援しております!最後になりましたが、このような気づきの多い貴重な機会を設けていただけましたことに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
(看護学部1回生保護者)
<アンケートより抜粋>
・獣医そのものが未知の世界だったため、教育の考え方など、非常に参考になり、子どもの将来を応援したい気持ちになりました。
・子どもの教育環境を知れる良い機会と思い参加させていただきました。非常に手厚くご対応いただき驚きました。
あえて言えば、学食などの生活環境的なものもわかればありがたかったかと思いました(でも今回内容は充実していてまんぞくです!)貴重な機会ありがとうございます。
・今回は先生方のお話やキャンパスの見学の機会をいただきありがとうございました。獣医学部で大阪府や近畿圏の施設と連携している事や外国でも活躍できるカリキュラムで進めている事を知れて素晴らしいなと感じました。